フォーラムブログ

2010年11月27日 土曜日

金属床入れ歯とレジン床入れ歯

金属床入れ歯とは、文字通り金属の床を持った入れ歯のことです。床は、入れ歯が粘膜と接する部分です。
金属床入れ歯は、全ての粘膜と金属で接しているわけではなく、部分的に接しています。そして、部分入れ歯では、歯にひっかけるクラスプなどと一体化しており、しっかりとした構造になっています。
また、金属で丈夫なため厚みを薄く(0.5mm)することができます。


一方レジン床入れ歯は、あまり薄くすると割れてしまいます。ただし、逆に厚くしたい場合には、金属だと重すぎるので、レジンの方が有利です。また、顎が痩せて粘膜と入れ歯の間に隙間ができて、合わなくなった場合に、レジンを足す際には、レジン床の方が良いです。
金属床の方が、熱の伝わりが良くていいと言われる場合もありますが、逆に焼けどをしやすいとも言われています。

さて、どちらがいいのかということになると、一長一短だと思います。基本的には、部分入れ歯には、金属床入れ歯、総入れ歯にはレジン床入れ歯が良いと思います。
部分入れ歯では、金属床の方が歯との関係が精密に作れ、たわみを少なくできるため、残った歯への負担を減らすことができます。また、薄く作れるため違和感を少なくすることができます。
総入れ歯では歯にひっかけてはずれないようにするのではなく、入れ歯の辺縁の封鎖によりはずれないようにするため、辺縁の長さや厚みが重要です。そのため、辺縁は厚みを自由にできるレジン床の方がすぐれています。
当クリニックでは筋形成と言って、入れ歯のための型をとる際には、お口の中の筋肉の動きを取り込み、入れ歯の辺縁の長さや厚みを精密に作るような作業を行っています。


投稿者 フォーラムデンタルクリニック